いつもの鉄砲のコーナー。
格別なランジェリーには、格別な銃を組み合わせましょう。
上の写真では小さめな写りでアレなのですけど、なんというモデルか読み取れますか。
フレームとバレルの上部が面一になっているように見えることや、シリンダーラッチの形がヒントになるかな。






コルト・パイソンがその答え。
星の数ほどあるリボルバーの中で、わたしが最も愛するモデルです。
.357マグナム弾を撃てる高級リボルバーとして、世に出たのが1955年。もうすぐ還暦という古い銃ながら、いまだ存在感は衰えていません。
先のコメントで”フレームとバレルの上部が面一”と書いたのは、バレル上にベンチレーテッドリブと呼ばれる放熱用の構造を持っている為。バレル下側には、エジェクターロッドシュラウドが銃口までながーく伸びていて、発砲時の反動軽減に一役買っている。この縦方向に重厚な銃身部が、他のどんなリボルバーも持っていなかった特徴であり、パイソンの押しの強さになってます。
わたしがこの銃を好きな理由はもちろん、銃身部のカッコ良さに惹かれたからですが、もう一点、ここイイ〜と思うところがありまして。それは、銃全体のバランスが絶妙なこと。
歪感のない丸いトリガーガード、スラリと伸びたハンマー、シリンダーの軸受けを思わせるシリンダーラッチ。綺麗な曲面を持つ部品達が、いい具合にフレームに配置されてます。
バレルといい本体といい、これだけ整ったパーツばかりが集まるのですから、男前な銃になるのは当たり前ですよね。高級モデル故、熟練工による調整や仕上げもばっちりで、大量生産される工業製品でありながら、芸術品としての品格も漂っているかと。日本刀の美しさにも通じる何かがある、みたいな。
わたしが初めてパイソンのことを知ったのは、小学校低学年の頃でした。この銃に魅せられるに連れ、「こんなにカッコいいデザインをした人は、このひと仕事だけして、他になにもしなかったとしても生きた価値あるよなー」と感服したのでした。






銃の男前度を左右する手軽でかつ重要なパーツがグリップです。
うちのパイソンに付けているのは、オーダーメイドのカスタムグリップ。良く行くトイガンショップの店長に、とある職人さんを紹介してもらって、そのかたに発注した一品。赤味が強くて、艶々なウッドグリップは、華やかさが売りになるシルバーの銃にぴったりじゃないですかね。
わたしのパイソンは鉄砲界の宝石である”というのは過言であろうか。否ッ!至宝である!!
さて、グリップの職人さん、本業は別にあって、グリップ製作は余暇を使った副業みたいなものだそうです。注文内容に沿って、一つ一つ手作りしているとのこと。わたしは、赤いウッドグリップ以外にも、幾つか作ってもらっていて、ここで写っているグリップもその内のひとつ。
メーカーによる量産品にはない、スペシャル感がねえ、なんとも言えないのです。






リボルバーの老舗コルト社の中でも特に有名なパイソン。人気の高さも相まって、様々な映画や漫画、ゲーム等で見ることが出来ます。
わたしが一番印象に残っている作品は、「ドーベルマン」というフランス映画。
ヴァンサン・カッセルやモニカ・ベルッチという、後にブレイクする俳優さん達が出ていたアクション物です。日本公開は1998年。リアルタイムで劇場に観に行きました。
主人公率いる強盗団の一員に、普段はいかれたことをべらべら喋ってばかりなのに、締めるべき時にはきっちり仕事をこなす兄ちゃんがいてね。彼が白いグリップをつけたシルバーのパイソンを使ってました。
銃身がとっても長くってさ。8インチもあった。個性濃い目な兄ちゃんが、長銃身のパイソンを振り回している姿が今でも目に浮かびますわ。

わたしが大好きなパイソン。うちには今回撮影した4インチモデルの他に、6インチモデルもあります。
女装を続けている限り、いずれ紹介する時も来るでしょう。その時、わたしがどんな衣装を身につけているか。
6インチパイソンに見合う服ってのがどんなものか。想像しながら待っててくださいな。

2013.12.21