わたしが持っているのは東京マルイの電動ガンSIG550. 電動ガンって何?とか、うちのお客様らしからぬことを仰るかたは、こちらを見てちょんまげ。 ベースになった実銃は、スイス陸軍が正式採用しているアサルトライフル。 スイスの工業製品と言えば、すぐに時計をイメージするわたくし。精密機械が得意そうじゃないですか。 SIG550もスイスの製品らしく、部品の精度に優れていて、組み立てや仕上げも丁寧。デザインにも品があり、まさに工業的優等生と言える一品だと思えますね。 量産化された数多のアサルトライフルの中でも、特に命中精度の高いモデルとも言われています。 |
スイスは永世中立国ですよね。 漢字だけ眺めていると、どこの陣営にも属さない自由で温和な、如何にも平和国家というイメージを受けるのですが、現実はそんな甘っちょろいものではありません。中立を保つと言うことは、逆に言えばいつどこから侵略されてもおかしくないということ。自国の独立を守る為、スイスは非常にしっかりした国防意識を持ってます。 有力な戦車や戦闘機を持つ近代的な軍隊。職業軍人は4000名程度しかいませんが、いざ非常時となれば、即時動員できる予備役兵が21万名。 徴兵制が敷かれており、男子には兵役の義務があります。基本訓練から始まり、配属された兵科の専門訓練まで集中的に4ヶ月。その後も毎年3週間のペースで復習訓練を受けなければなりません。 復習がいつまで続くかは、目指す階級によって違っていて、二等兵なら7回分。大尉なら40回以上(まじですか!)。 生涯学習っていう言葉がありますけど、スイスの場合は生涯兵役ですな。 予備役兵の家庭にはアサルトライフルが貸与され、予備役を満了するまで各自で保管します。ウィキペディアでスイスのページを開くと、背中にSIG550を背負ったまま買い物をしている男性の写真を見ることが出来ます。 ちなみに、軍隊への女性の参加は志願制。軍人としての扱いや処遇については一切手加減なしとのことで、世のフェミさん達が理想とする男女平等な組織となっているようです。 自分の国は自分で守るという意識を、徹底して持っているんですね。スイス国民は。 |
しかし、一家に一丁アサルトライフルがあるって、わたしには想像も出来ない光景だなあ。
平和ボケな日本人には、部屋にあるのが実物のSIG550であろうが、電動ガンのSIG550であろうが区別つかないかたもいるだろね。 中立という絡みで言うと、非武装中立という考え方もありますね。 いまだに、日本は非武装中立とするべし、なんて主張している人いるんでしょうか。 もうね、アホかと。脳味噌お花畑にもほどがあるってもんです。妄想の世界に生きているとしか思えない。家の鍵を全部外して、いつも玄関開っ放しにして暮らすようなものです。 そんな家、速攻で泥棒に入られてアウト!っすわ。 今回、スイスのことに触れるにあたり、ちょちょいと調べたところ、重大なことがわかりました。 ・トリンプ・インターナショナルはスイスに本社がある。 ・H・R・ギーガーはスイス人である。 うへぇ、まったく知らなんだよ。女装さんとエイリアンファンは、スイスに足向けて寝られないですね。 |
こうして持つとSIG550の長さが際立つと思います。 トイガン好きな人の間では、サブマシンガンからライフル、ショットガン等の非ハンドガン達をひっくるめて、長物と呼んでいます。中にはピストルより小さいサブマシンガンもあったりして、それじゃ短物じゃないの?とか思ったりもするんだけどね。 ま、細かいことは置いといて、SIG550クラスになると確実に長物中の長物という呼称が相応しいでしょう。 さて、わたしが写真撮影をする際には、この服にはどんな銃が似合うかな〜 と七転八倒、頭を掻き毟りながら考えます。でもその際、長物ってなかなか選択肢にあがってこないんですよ。 何故か? 自己分析してみます。 あ、そこのあなた! 「写真観たからもういいや」 なんて言わないでくださいよ。嫌がらないでついてきてくださいよ! |
まずは銃の種別毎に、撮影した回数をピックアップ。
はい、こんな感じ。 やはりハンドガン多いです。ハンドガンの合計17に対して、長物は11。 特に自動拳銃の数は圧倒的ですな。この一種類だけで、全ての長物を合わせた数よりもまだ多い。 で、長物が少ない理由。ふーむ、ポク ポク ポク ち〜ん! 考察終わり。 一口で言うと、銃が大きくなるほど異質感が大きくなるから、かと。 女子の服をデザインする時に、銃を持つことなんて前提にしないですよね (野郎の服でも、普通はそうでしょうけど)。 女性の服と、それを着た女性が持つ美しさ・可憐さ・可愛らしさという要素と、銃が持つ禍々しさとはあまりにも掛け離れています。 女性と銃とは、生物と機械という違いがあるのは勿論、存在する意味からして違ってる。女性は命を生み出す存在であるのに対して、銃は命を奪う存在、つまり根本的に相反するもの.....なんて、わたしにしては格好つけ過ぎ?(^^ゞ 女装して銃を持った写真を撮るということは、相容れない異物を抱えた絵を描くようなもの。でも、ハンドガンはそのサイズ故、女の格好をしたわたしに与える影響が少ないのだと思います。 小さめのバッグや本、ノートブックみたいな、女子が当たり前に持つ小物の親戚みたいな感じ。 所有者と被所有者の関係がはっきりしている。 これが、銃のサイズが大きくなってくると、銃の存在感もまた大きくなる。特性の異なる女と銃というものの乖離が、ひと目ではっきり判るようになる。女装写真としては、とってもまとまりの悪いものになってしまう。 ということを、カメラマンとしてのわたしが判断して、長物を持つことを拒否するのでしょうね。 それでも、高いハードルを乗り越えて、撮影に至ったケースもある。 どんな衣装の時に、長物を持っていたかを思い返していて、気がついたことがあります。 スカートの丈が短いんじゃね?と。 数えてみると、銃のサイズに合せて、ミニ丈率も上がってる(※バニーガールみたいなレオタードも含む)。 ミニってさ、脚がはっきり見えることでエロく見えることもあるけど、一方で自由さや開放感、行動力も感じるよね。そこに、長物が持つ暴力性を受け入れる余地が生まれるのだと。 うむ、割と当たり前な結論だった。でもね、女装して銃持った写真を撮ろうと思ってる皆さん。長物持つ時はミニスカートに限りますよ。うん、限ります。 |
2012.7.22 |