軍服ロリィタの衣装として、もう一点用意していたのがありました。
上の写真で羽織っているケープです。
ワンピースと共通のテイストを持つ一品。お店のサイトに、他のアイテムと組み合わせたサンプル画像が載ってまして。見た目ゴージャスになり、重厚になり、防御力もUPしそうで、とにかくかっちょエエと惚れてしまったのです。
現実の軍隊でも、トレンチコートの代わりにケープを礼装に用いている国があるようですよ。






ケープなわたしが持っているのは、軍服ロリ編最後の武器。






捲ってみるとこの通り。見覚えあるでしょ。うちのサイトで三回目ですよ。






アルドノアドライブ出力上昇
エネルギージョイント接続
ブレードフィールド展開
アルドノアドライブ出力最大
プラズマジェネレータ起動準備完了






......抜刀






アニメ「アルドノア・ゼロ」の登場人物”抜刀おじさん”ことブラド騎士の台詞でした。
彼の操るロボットにビームサーベルを使わせる際、独白する言葉。初見時、何言ってるんだか判らなかったのですが、こうやって書いてみると大したこと言ってない、もといセンス・オブ・ワンダーに溢れながら且つ簡潔な語句の羅列だな〜と。
参考までにわたしのPCでは、『じょいんと』を、『じょいんろ』と誤って入力すると、”女陰路”と変換されました。
エロいぞ、IME.
ところで、パイロットが声を出しながらロボットを操縦する代表例といえば、マジンガーZです。
兜甲児くんが「ロケットパーンチ!」とか、「ブレストファイアー!!」とか叫ぶことを好意的に解釈すると、
・複雑な動きを制御できなさそうな操縦系統を補完する音声操作システムに命令している。
・マジンガーの周囲数百メートルにまで聞こえるよう甲児くんの声を増幅することで、敵の近くにいるアフロダイAやボスボロットに退避を促している。
・敵機械獣の超絶賢いAIにこれから起こる惨事を予測させてビビらせる。
自機の操縦、味方の被害軽減、戦闘の抑止効果を同時に達成している....パーフェクトだ、兜十蔵!
一方、ブラドさんは甲児くんと異なり声を張り上げていません。暗くて狭いコクピットでひとり、誰に言うともなく、という感じ。
それと、ロボットがこれから行う動作ではなく、完了した工程を順番に読み上げている。ふむ、何でそんなことするん?
ぶっちゃけ言うと、アニメを観ているボク達を作品世界に引き込む為でしょう。視聴者の耳に響く台詞で画面に集中させ、グググッと気持ちが昂ったところで怒涛のアクションシーンにつなげるというね。興奮度30%増し間違いなし。
”抜刀”が出てくるドラマである時代劇でも、こういう手法がよく使われてますね。
高橋英樹さんが主演されていた『桃太郎侍』。
悪党達がウヒウヒ悪巧みをしている部屋近くの廊下から、
「ひとーつ、人の世の生き血を啜り」
「ふたーつ、不埒な悪行三昧」
という声が聞こえてきたと思ったら、バーンッと襖が開いてお面を被った高橋さん登場。
「みっつ、醜いこの世の鬼を、退治てくれよう。桃太郎」
で、お面を放り投げて大立ち回り、という流れ。お面がね、鬼(般若)なんですよ。今から思えば、桃太郎なのに鬼ってなんで?というところですが、放映当時のちっこいわたしは何とも思ってませんでした^^
高橋さんはいまだ現役で活躍されてます。最近はテレビのドラマやバラエティー番組が面白くなくて面白くなくて絶望する中、わたしが唯一楽しみにしているのがテレビ東京の『世界が騒然!本当にあったマル秘衝撃ファイル』。
どっかの外人俳優が演じる事件の再現ドラマ中、高橋さん他の日本人キャストがワイプでコメントしてくれるのですけどね、それらのコメントが衝撃的に”どうでもいいこと”なのが見所なのです。
「そこら辺にいるおばちゃんとかおっさんでも言えるわ〜」と毎回ツッコミいれてます。
ちなみに再現ドラマの方はしっかりした演出で、こちらはこちらで楽しめます。






わたし的に最も印象に残っている時代劇の台詞と言えば、故・萬屋錦之助さんの「破れ傘刀舟悪人狩り」に出てくるものですねえ。豪放磊落で庶民を愛する町医者であり、無外流剣術の達人でもある刀舟先生が主人公。
庶民に対する悪事にぶち切れた先生が、悪党の屋敷に乗り込むのがドラマのクライマックス。
決め台詞は、「許せねえ、てめえら人間じゃねえや。叩き斬ってやる!」
ん、短いって!?
この台詞の前に、阿修羅の形相の先生が、これまで如何に悪人達が酷いことをしてきたか延々と語るんです。
辛抱できなくなった親玉が口を開こうとすると、「やかましいやい!」で反論許さず。
で、自分で自分の言葉に感極まった先生が、決め台詞の直後に愛刀・同田貫で悪党一味を皆殺しにすると。
錦之助さんも周りの演者さんも凄い迫力。刀舟先生が悪党の屋敷に乗り込むところから、刀を鞘に収めるまで一瞬たりとも目が離せません。






刀舟先生が見たら、「なよっとしてんじゃねえ!」と言われそうなポーズ。
でもこれには訳があってですね。ある剣豪を真似ているのです。
それは、刀舟先生と同じ萬屋錦之助さんが演じた拝一刀。ドラマ『子連れ狼』の主人公です。
柳生家の策略により、嫡子・大五郎を除いた一族を殺された上に、公儀介錯人の職を奪われ、将軍家への謀反の罪まで被せられた拝一刀が、息子を連れて復讐の旅に出るという話。彼は武装満載の装甲車と呼ぶべき乳母車に大五郎を乗せ、一殺五百両の刺客業をしながら全国を放浪するのです。その間、柳生が放った暗殺者と戦ったり、裏柳生の親玉・列堂を失脚させる証拠を握ったり。ラストは一刀と列堂の一騎打ちですよ。
そんな一刀さんが極めていた剣術が水鴎流。で、水鴎流の必殺技が”波切りの太刀”。
川に浸かって敵と向き合った一刀さんが、刀を水面下に沈めて、一気に斬り上げるという技です。
劇中では他に、積もった雪や草叢に刀を沈めるというシーンもあった気がします(うろ覚え)。
はい、これで判りましたよね、わたしのポーズの意味が。腰まで浸かる水の流れを脳内補完するべし。
「そんな内股の剣士いるかい!」という時代劇ファンはいるかな。いいのいいの、だって女の子なんだもーん。






前回、刀を持ったのはスーツ編の時。我ながらびっくりするくらい昔のことですけど、何年前かは書きませんよ。
その際、この刀が宮本武蔵の剣を模したものだと言いました。ということはですよ、わたしは武蔵の剣を持った拝一刀を演じた訳です。
ならば、宮本武蔵と拝一刀が戦ったら、どちらが勝つかを想像することは、当然の流れではありませんか。
武蔵さんも一刀さんも様々な媒体で映像化されてます。漫画、映画、ドラマ、ゲーム。一刀さんは元々、原作が漫画のキャラクターだし、武蔵なんてクローン体になったり女体化したり、しかも可愛かったり。うーん、羨ましい限り。
演じた役者さんも綺羅星の如くでさ。
■武蔵サイド
片岡千恵蔵、三船敏郎、高橋英樹、市川海老蔵、役所広司、北大路欣也、木村拓哉、萬屋錦之助
■拝一刀
若山富三郎、高橋英樹、北大路欣也、田村正和、萬屋錦之助
人間、非人間のキャラが一同に介して戦うと。これってマルチバースですよ。MCUの量産映画観てる場合じゃないですよ。
『SHOGUN 将軍』のエミー賞受賞で盛り上がっている今、日本の映画界は総力を挙げて、『MUSASHIS VS ITTOS』を作るべき。剣豪入り乱れての戦いの末、クライマックスは萬屋武蔵と萬屋一刀の一騎打ち。
「一刀、破れたり!」
「やかましいやい!叩き斬ってやる!!」
えーっと、オチ想像ついてた?

2024.3.15