常守さんを真似たつもりが、なにをどう間違ったらこうなるのか。
まあそこはね、コスプレに対するわたしの基本的な考え方に、大人の事情が絡んだ結果です。
言い訳のようなことをずらずら並べるのもアレなので、端折りますよ。
わたしが今まで書いてきたテキストを咀嚼してみれば、大体のところは想像つくでしょう。
生命保険の勧誘員にしか見えない写真を、常守朱と言ってしまうベテラン女装さんのずうずうしさを笑ってもらえればそれで良し、であります。






なので、ドミネーターもわたしの写真ではこうなります。
左隣のページでちょろっと触れたように、ドミネーターとは対象の犯罪係数を計測して、危険だと断じた時には無力化したり、抹殺したりする道具。銃であることには違いないのだけど、わたし的にはシビュラがなんたるかを表す通信端末という側面が印象に残りました。
武器としては三段階の機能を発揮します。
@パラライザー
対人用。犯罪係数100〜299の対象に使用できるモード。弾数無制限で射撃可能。撃たれた相手を失神・麻痺させる。遠隔でも効果のあるスタンガンみたいな感じ。
Aエリミネーター
対人用。犯罪係数300以上の対象に使用できるモード。フル充電時、4発まで射撃可能。
撃たれた対象者は、内部から膨張するように破裂する(グロいです)。
Bデコンポーザ
対物用。フル充電時の弾数は3発。銃口からエネルギー弾を射出。着弾した場合、そこを中心とする球状空間内のあらゆるものを消滅させる。
というように、ナゾーな原理で人や物を滅したり、射手がグリップを握ると”ぼくらの日高のり子さん”の声でしゃべったり、モード変える時にはトランスフォーマーみたく変形するという、びっくりどっきりメカなドミネーターくん。
なんですけどねえ、デザインがどうにもわたしの好みから外れてる。最近の仮面ライダーや戦隊モノでヒーロー達が使ってるおもちゃ、もとい玩具化を前提にした武器にしか見えんのです。






ハリウッドのSF映画に出てくる銃には、かなりの濃度で現実味があると思うのです。
当サイトの2022年第一弾コンテンツとして紹介したデッカードブラスターをはじめとして、「エイリアン2」のM41パルスライフル、「ロボコップ」のオート9、「スターシップ・トルーパーズ」の盛田式ライフル。
どれも現代に存在する銃器をベースにしたり、もっともらしいデザインのお約束を取り入れて、一過言もっているガンマニアですら惚れてしまうな銃になってます。
もちろん、映画の内容に合わせて、ぶっ飛んだデザインの銃が出てくることも多いですよ。ただ、そういう映画がセンス・オブ・ワンダーを強く誘うものであれば、小道具にリアルさが無くても許されるでしょう。
既存の公的機関を連想させる組織が使う銃というからには、やっぱりいま目に出来るハンドガンやライフルに通じる造型を持つ方が、しっくりくるんじゃないかな。
前置きが長くなりました。
コスプレとしての再現度に無頓着で、かつドミネーターに愛着がないわたしが選んだのは、ウェスタンアームズ(WA)社の「プロキラー マーク2 SV F3.9」。
その成り立ちを説明すると、
『アメリカはストレイヤー・ヴォイド社のハンドガンを元に、WA社が独自のデザインを施し、フルオート射撃も可能となるよう開発したガスガン』
となります。WA社の遊び心が詰まった一品であって、強烈なブローバックが売りのマグナシステムをフルオートで味わえるという売り文句に、心乱されたガンファンも多かった筈。
写真の中でわたしが持っているのは、素のプロキラーに対して、
・レール付きのマズルブロックに交換。レール部にダットサイトとライトを装着
・サプレッサーを装着して、ロングマガジンをぶっ込んだ
状態です。わたしのハンドガンコレクションの中でも大きめ、特に自動拳銃としては最大と言えるサイズになったかと。
パラライザーからエリミネーみたいにモードチェンジするとしたら、フォアグリップやレーザーサイトとか足して、ゴテゴテ感を増量するとか。
あ、ドミネーターに比べると、対物の威力が弱そうだな。銃身の下に付けられる三連装くらいのグレネードランチャーでもあれば良いな。そんな実銃用オプション聞いたことないから架空度が上がるし、銃のボリュームもとんでもないものに出来そう。ぶひ、我ながらナイス・アイデア!
とまあ、テキスト打ちながら盛り上がったものの、鉄砲の写真は二枚だけ。しかも、ポージングにほぼ変化なし。
銃の大きさはMAXIMUMなのに、枚数はMINIMUM.
これは一体どうしたことなのだ!?






疲れてたんですよ。
レザージャケット&ワンピース編の撮影を終えた時点でかなりの消耗度。それでも気合入れ直してスーツの準備を始めたものの、付け爪が邪魔になって着替えにくいこと着替えにくいこと。
いつもなら、一旦爪を剥がしてから着替えるのですが、この日は訳あってがちがちに接着してしまってて、どうしても爪付けたままでやらないといけなかった。ちょっとでも油断すると、いやーんな所に爪が引っ掛かってしまう。それがパンストだと致命的。一発で伝線してしまいます。
撮影するに足る見栄えになるまで結構な時間をかけて、ピリピリ神経も使って疲れ倍増。
わたしの撮影では普通、非武装なポーズで何パターンか撮った後、鉄砲持ったポーズに移行します。でも、今回のスーツ編では前者の時点で燃料切れました。
「もう限界。やめやめやめ。三年のブランクはやっぱきついわ」
後片付けするのもしんどいな〜と思いながら、ぼんやり部屋の中を見渡していると、そこで銃が目にとまってね。
種々のオプションを装着して準備万端整ったプロキラー君が。
スーツを買ったのが三年前。その時点で得物はプロキラーと決めていた。見た目大きくする為に買ったオプションもある。この日が来るのをわたしと一緒に待ち続けた相棒が、テーブルの上で待機している。
この世にはね、動く筈のないものが不思議パワーで動くことがあるんですよ。
「不思議の海のナディア」のネオ皇帝しかり、「新世紀エヴァンゲリオン」のエヴァ初号機しかり。
どっちもアニメだけど。
気力振り絞りましたさ。たとえ公開できなくても、プロキラーがどう写るかだけでも確認できればと思いながら。
結果的にこうしてお披露目することができました。諦めない気持ちほど大事なものはないですね。
閑話休題。文句言ったところもありますが、わたしが女装のネタにしたいと思ったほど、「PSYCHO-PASS」は面白いアニメです。これまでずっと説明してきたのは、TVアニメ第一期に関すること。
そのあと現在までTVシリーズ第二/第三期、劇場版三作(二作目は三部作なので、細かく分ければ計五作)が作られています。未見のかたは是非どうぞ。

2007.9.22