じゃあ、そろそろ出すかな。






ハイ、これ。大人なドレスでもテッポウだけは手放せませんやね。
わたしが取り出したのは、SIG SAUER P230.
スイスのSIG社と、ドイツのザウアー&ゾーン(Sauer & Sohn)社が共同開発した自動拳銃です。
会社の沿革について、あちこちのネット情報を漁った結果は以下。
・SIG社は1860年から銃器製造に乗り出し、以降着実に実績を重ねてきた。
・しかし、時代が変わるに連れて、永世中立国という立場から、武器を単独製造/輸出することが政治的に困難になってきた。
・これの対策として、SIG社は1970年代前半に西ドイツのザウアー&ゾーン社と提携して(サイトによって合併、買収との表現もあり)、銃器を共同開発し、ザウアー&ゾーン社が輸出を担うことにした。
・提携後のブランド名が「SIG SAUER」。
うむ、SIG社の戦略がよくわかります。
お花畑な人、もとい左巻きの人からすると、「死の商人が事業拡大なんて考えるんじゃねえ!」と激怒ものの行いなのでしょうか。左巻きの人にとってスイスは聖地なので、見て見ぬふりされるのでしょうか。
どっちなんでしょうね、ねえ。






P230の登場は1977年。開発の目的は、西ドイツ警察の新型拳銃トライアルに出馬し、制式採用を狙う為。
ここだけ見れば、SIG社の戦略はP230の為に考えられたみたいじゃないですか。
もうやる気満々。売って売って売りまくるぜッ!みたいな。
ところが、結果は不採用。使用弾薬(.380 ACP)の威力不足が原因。うーん、残念。
戦略は戦略でも、銃の開発方針を決めるためのニーズを読み間違えたか。
笑っちゃうのは、このトライアルで選定された銃の中に、SIG SAUER P225というのがあること。
P230と同じメーカー製で、一回り大きい弾薬(9x19mmパラベラム)を使う銃です。複数の自社製品を出馬させていたって訳ね。
これもまた戦略の一つ。P230の開発メンバーには気の毒なことだけど、会社としては利益を得ることが出来たのでしょう。やっぱり、超やる気満々だったのね。






ということで、弾がちゃっちくて大きな魚を逃がしたP230でしたが、捨てる神あれば拾う神あり。なんと日本の警察が採用したのです。現在では、SP,私服警官,制服警官などに広く使われている模様。
それまで国産のあまりイケてるようには見えないリボルバーを使い続けてきた日本の警察が、何をどう思ってP230を選んだのか、気になりますよね。
やはりネット情報によると、威力の小さい弾薬を使えるのが良かったんだって。西ドイツ警察のトライアル時より、更に小口径の.32ACP弾を扱うバリエーションモデルが採用されてます。
小威力弾故に一度は撥ねられた銃が、小威力弾故に居場所を見つけられた、と。
メーカーにも銃にも、いろんな事情や背景があるってことですね。面白いなあ。






いくらP230がコンパクトだとは言え(全長が、わたしの手とほぼ同じ大きさ)、実際にパーティバッグに入れるのは無理。今回の写真はわたしの映像マジックでしたあ、ベェー!






今年最初の更新ということで、おめでたいものをひとつ。
わたしお気に入りの1/144飛行機模型、『F-2支援戦闘機』でぇす。
うーん、かっちょイイ〜。で、なにがおめでたいかというと.....F-2の主翼を見てみてみ。
真赤な日の丸がくっきり。
おめでたい⇒お祝い⇒日の丸、というのがわたしの思考なのです。
そこの左巻きの人!ツッコミは要りませんよ。






F-2くんを持ってにっこり。左の人も、右の人も、わたしの笑顔見て仲良くね。






地球市民が平和であることと、日本国民が平和であることという違いがあるかも知れないけど、平和を願う気持ちはどちらも同じ。締めはワールド・ピース(^-^)v

2007.10.1