日本刀が出る映画ってーと、本筋から言えばやっぱ時代劇でしょう。 昔は映画でも、TVでも、よく観てました。わたし的に特に好きだったのは、 「魔界転生」 千葉真一,若山富三郎 「座頭市」 勝新太郎,緒形拳 「破れ傘刀舟 悪人狩り」 萬屋錦之介 「子連れ狼」 萬屋錦之介 というところ。 ※タイトル右横は主演の俳優さん。 特に、前の二作はビデオで何回も観直しました。お名前をあげている俳優さん方の殺陣は、まさに芸術品と言っていいと思いますね、ええ。 |
あともう一つ、忘れてならない傑作があるんですよ。 その名は、「忍風カムイ伝」。 白土三平氏の漫画を原作としたアニメーションです。昔はちょくちょく再放送してました。掟を破って忍の世界を抜けた主人公カムイと、彼に差し向けられた追手の忍者達との戦いを描いた作品です。 もうね、なんでこう生きることって辛いのかというストーリーの連続。常に生死をかけた緊張を強いられ、束の間それを癒してくれる存在に出会い、しかしその存在も奪われ、奪った敵を倒し、また孤独に戻る。 これの繰り返し、どこまでいっても繰り返し。 普通の人間に耐えられるわけがない。超人的な忍であるカムイでさえ苦しみもがいて、それでも生きようとする。わたしはその姿に惹かれました。 |
勿論、忍者物ですから、アクションシーンもあります。 カムイが 「変移抜刀霞切り」 や 「飯綱落し」 という必殺技で敵を倒す時は、重い話だからこそのカタルシスを得ることが出来ますよ。 わたしがちびっ子の頃は30cm定規を刀にしたチャンバラが定番の遊びでね。 よく真似したなあ、霞切りを。 アニメのことで最後に書いておきたいのが、オープニングのナレーション。 『今日もまた太陽は昇り、川は流れる。 忍の世界には、何人も犯すことの出来ない掟がある。その掟を破る者には、ただ、死、あるのみ。 だが、ここに一人の男があった。太陽のきらめきも、月光の奏鳴も、一瞬、死の伴奏と変わるその定めを、自ら選び貫いていく者、カムイ。忍者カムイ』 声は城達也さん。 言葉だけでは100%の良さは伝え切れません。是非、DVDでご覧になられることをお勧めします。 もうシビれる〜って感じですから。 |
今年は、「魔界転生」,「座頭市」のリメイクや、「あずみ」といった新作が公開されて、時代劇もまだまだ健在っていうのが実感出来ました。 と言うのはいいんですけど、日本刀を使ったアクションってなると、”海外映画の方が元気いいんじゃない!?”と、思うんですよね。 前述の 「KILL BILL」 や、香港映画 「クローサー」 の主人公達の動きは中々のものです。 無論、往年の日本時代劇の殺陣とは異質なものですし、違和感を感じるところもあります。でも、基本的にアクションができる役者さんが演じる殺陣には、マイナス面を上回る躍動感があります。 日本映画には是非、正統的な大立ち回りを描いた作品が出ることを期待してます...って難しいかなあ、採算的に(^^ゞ |
2003.8.13 |