ここからは、座りバニーちゃん連発で行きます。






このバニー・コスチュームは、オーダーメイドなんです。
着る人のサイズに合わせて、制作してくれるというショップに注文しました。もちろん、通販で。
でですね、肝心のサイズについてメールでやりとりしていたのですが、どうしてもわたし自身が着るということを、明らかにしなくてはならなくなったのです。
ちょっと躊躇いがあったものの、メールの範囲で済むならまだ良いかな、と。ところが、なんと次の日、電話がかかってきたのです! しかも会社に。
「生まれて初めて、わたしが女装者であることを認識している人と、直接話す....」
その時の気持ちは、簡単に言えば 『超恥ずかしい』。複雑に書くと 『電話なんかせんでもええのに』 でした。
受話器をとった瞬間、思考停止しましたよ、まじで。
内容はサイズの最終確認。電話の向こうからは、極普通のおじさんの声。わたしも極普通の男喋り。横には同僚がいるので、完全にビジネス口調です。
「えー、胸にはパッド入ってて、ちゃんと膨らみ出ますから」
「はい、わかりました」
「サイズは間違いないですよね。ではこれから、縫製工場の方に指示出しますので」
「よろしくお願いします」
「結構あるんですよ、男の方の注文も。工場の職人も慣れているので、安心してまかせて下さい」
「はあ、そうですか。ありがとうございます」
我ながら何話してんだ、ってところですが、妙に安心したのも確か。プロの人はやっぱ違いますわ、ほんと。
それでは最後に、今の気持ちを少しだけ、
「ありがとう、バニーのおじさん。おかげで憧れの一つが叶いました」






ちょっとした思い出。
女装さんやってるだけあって、ネットを通じて男性と知り合うことがほとんどなのですが、お一人だけ女性と友達になったことがあります。
きっかけは、その方がわたしの写真、特にバニーのを見て、興味を持ってくれたから。
お便りもらった当初は舞い上がったなあ。やりとりしていた期間は、そんなに長くなかったものの、とても味わいお付き合いをさせていただきました。その方を通じて、喜怒哀楽すべての感情を抱くことが出来たというか。
バニーが取り持った縁。上の写真を見る度、しみじみした気持ちになるんです。






2002.10.12